背中のニキビの原因と対策【医師監修】
顔のニキビであれば、出来たらすぐに気がつくことができます。しかし背中のニキビの場合、なにか背中に違和感を覚えながらも見えにくい場所であることから、ある日かなり大きくなってから、あるいは炎症を起こしたりしてから気づくことが多いようです。
女性であれば水着を着る際などはとても気になってしまいますよね。
今回はそんな背中のニキビの原因と治療法について、解説していきます。
自分では気が付きにくい！？背中のニキビの原因と治療法
背中ニキビはほかの場所よりできやすい？
背中に出来るニキビは身体の他の部分のニキビに比べ、
- ・皮脂の分泌が多い
- ・汗をかきやすい部位である
- ・洋服などで常におおわれていることが多く、湿っぽくなりやすい
- ・見えないところなので気づきにくくケアが遅れがち
これらの要因により、一度出来てしまったら、いくつもできやすくなかなか治りにくいのが一つの特徴といえるでしょう。
また、背中の皮膚は通常顔などに比べて硬く、治りにくく長らくニキビが出来て、化膿したり炎症を起こしたりした状態が続くことで、一旦治っても背中にニキビ跡が残ってしまうことも多いと考えられます。
背中のニキビの原因は見えにくい場所だから？
背中のニキビも顔のニキビなどと同様、様々な原因があります。
例えば、皮脂の過剰分泌もその一つ。元々、皮脂の分泌が盛んな部位であると同時に、自分では見えにくく、洗い残しが発生しやすい部位でもあります。
余分な角質がたまってしまったり、皮脂が蓄積してしまうことは、当然その部位にアクネ菌が繁殖してニキビの原因になりますよね。
それに加えて、見えにくい背中は石鹸やボディーソープ、髪から流れ落ちたシャンプーやコンディショナー、整髪料といったヘアケア製品などの流しそびれが発生しやすい部位でもあります。これらも背中の皮膚に残留すると過角化などの原因となり背中のニキビを引き起こしやすくしてしまうことがあります。
強くこするのはNG！背中ニキビのケア方法は？
皮脂や角質、洗い残しが原因になると聞くと、ついついきれいにしようとしてごしごし洗いたくなりますが、何とか皮脂や汚れを洗い流そうとして強くこすることは逆効果になりますので、絶対にしないようにしましょう。皮膚を強くこすることはニキビの表面を傷つけてしまったり、肌に必要な範囲の皮脂なども落として肌の免疫機能を落としてしまうことがあります。
まず、誰にでもできる背中ニキビのケアとしてはまず背中の風通しを良くし、蒸れさせないこと。長く背中にかかる髪の毛はアップにしたり、束ねたりするとよいでしょう。
また、洋服や肌着もコットン等、汗を良く吸うものにし、汗をかいたら出来るだけ早くシャワーなどで流して着替える、といった心がけも大切です。
そのほか、
- ・食生活のバランスの乱
- ・睡眠不足
- ・ストレス
などの生活習慣も背中ニキビの原因になることも知られていますので、それらにも十分気を配るようにしましょう。
野菜や果物をきちんと取ってとって、必要なビタミンやミネラルを補給することを心がけたいものですね。加えて、ニキビの改善のためには、保湿をしっかりすることも大切です。やや手が届きにくい部分ではありますが、古い角質や皮脂をきれいにした後は、肌に合ったローションやクリームなどでよく保湿してあげるようにしましょう。
それでも背中ニキビがよくならなかったら？
自分なりにニキビを治すために生活習慣に気を付けてみて、それでもやはり治りがよくない…という時は早目に皮膚科を受診したほうがよいでしょう。
特に背中ニキビが一度にたくさん発生してしまったら、なかなか自己流のケアでは治りにくいもの。将来的に背中がニキビ跡だらけになってしまう事態を避けるためにも、背中のニキビを軽く見ずにその都度、きちんと対策していくことが何より大切です。
ニキビぐらいで病院に行くなんて…とためらわれる方もよくいらっしゃいますが、ニキビは立派な皮膚疾患ですから、もちろん堂々と受診して大丈夫です。
【医師監修】アクネクリニック 
院長
テレビや雑誌などで、顔のニキビの対策が話題になることはよくあるけれど、身体に出来るニキビに関してはあまり触れられませんよね。特に秋冬の厚着をする季節は人に見られることもないせいか、ケアの仕方もあまり知る機会がありません。
でも、背中は、薄着になると意外と注目を浴びてしまう場所です。顔とは異なってお化粧をしたりしてカバーしにくい場所でもあります。一度この機会に、ご自身の背中をしっかり鏡に映してみてはいかがでしょうか。
そしてもし、秋冬の間に背中ニキビを見つけたら、暖かくなってから困らないためにも、そのような機会が少ないうちにぜひ治しておきたいですね。
自分のニキビを知ろう
