ピーリングでニキビを治す【医師監修】
現代の肌の美容法として話題に取り上げられることの多い、ケミカルピーリング。実は、ニキビ治療にも用いられることがあるのをご存知でしょうか?
ここでは、ピーリングによるニキビ治療に関してお話ししていきます。
ピーリングによるニキビ治療
ケミカルピーリングってどんなことをするの?
美容効果の高い施術として有名なケミカルピーリングは、液体を塗って皮膚の表面にある古い角質を落とすという美容法です。
肌に適切な濃度に薄めた酸性の液体を塗り、肌の表面にたまった古い角質を溶かすことによって、皮膚のターンオーバーを促します。するとそれまでターンオーバーが滞って、古い硬い角質に覆われていた肌が一旦リセットされ、肌に残ったニキビの跡や、シミなども薄くなることが期待できます。
ケミカルピーリングが、なぜニキビに効果があるの?
ご存知の通り、ニキビが出来るのは肌の表面の毛穴に皮脂や老廃物、ホコリなどが詰まり、そこに皮脂を好むアクネ菌が繁殖するためです。
ケミカルピーリングに使われる酸は、ニキビの原因となる毛穴に詰まった皮脂や老廃物を溶かし、ニキビの原因を取り除くことが出来ます。一旦毛穴の中に入ってしまった汚れを、取りだすのは難しいですが、酸をうまく利用することによって効率的に毛穴の中の汚れを取り除き、ニキビができるのを食い止めることができるのです。
このピーリングによるニキビ治療は病院で行うニキビ治療の中でも、効果が感じられやすく選ばれることが多い治療法です。
ピーリングによるニキビ治療のメリット・デメリットは?
1.メリット
ピーリングによるニキビ治療の大きなメリットは、結果が明瞭なことでしょう。
また硬くなった角質を取り除き、既にあるニキビ跡や色素の沈着なども薄くしてくれるという効果もあり、ニキビのほかに、ニキビ跡やシミ、そばかすなどでもお悩みの方にとっては、幅広くカバーしてくれるありがたい治療法と言えるかもしれません。
2.デメリット
デメリットとして考えられるのは、まず、皮膚に酸を塗る治療は、一般的なニキビ治療に比べて高い効果が期待できる反面、刺激も強い治療になります。そのため主にニキビの治療としてのケミカルピーリングは、皮膚科や美容皮膚科などの医療機関で行うことになり、手軽とはいえないかもしれません。また、施術中に肌が多少ピリピリと刺激を感じることもあるようです。
さらに施術後は新しい皮膚がむき出しの状態になっていることから、水分が蒸発しやすく乾燥しがちなので、しっかりした保湿が必要です。また、シミなどがしばらくの間できやすくなることがあります。しっかり紫外線を避けましょう。
ケミカルピーリングのニキビ治療に向く条件とは?
医療機関でのケミカルピーリングは、
- ・費用がある程度かかる
- ・後のケアも必須
という特徴があります。
ある程度時間の自由がきいて、紫外線に当たらないよう仕事や趣味で屋外に出なくてもよい人、あるいは数日間家から出なくてもよいタイミングで行うのがよいでしょう。
肌の角質が溜まっているのが気になっている方には一石二鳥と言えるでしょう。
【医師監修】アクネクリニック 院長
ケミカルピーリングは、現代になり注目されている方法ですが、エステサロンなどで不適切に行ってトラブルを生じた例も比較的多くあります。正しい施術には、豊かな経験と高い技術を必要とします。また、保険適応ではないことから、費用面も気になります。
ケミカルピーリングは、十分な経験を持つ医師の下で行い、事前にしっかり費用面を確認した上で行うようにしましょう。